緑茶や紅茶などの世界中で親しまれているすべてのお茶のルーツは、茶器の原産地中国。中国ではおよそ5000年前に発見されたお茶ですが、地球上の中国以外の場所でお茶を淹れるようになるまでには、数千年の歳月を要しました。今日では、お茶は30以上の国々で栽培されており、生産国の農業経済にも大きく貢献しています。
様々な時代背景や製法により、1000種以上とも言われる多種類の中国茶が存在しています。季節や好みに合わせて中国茶を愉しみましょう。
中国茶は1000種以上とも言われるほど多く種類があります。その理由は品種の違いに製法の違いが加わり、その組み合わせがさらに複雑になるためです。
この膨大な種類のお茶は製法別に6つのカテゴリーに分類されています。お茶の発酵度とプロセスによる色の違いから緑茶・白茶・黄茶・青茶・紅茶・黒茶となり、この基本の6大茶類の茶葉に加工を施した、花茶や工芸茶といった加工茶も増えています。
緑茶[不発酵茶]
中国での生産、消費ともに最大量を誇ります。
「釜炒り」が主流で香り高く清々しい味わいのお茶が多くあります。
白茶[微発酵茶]
茶葉をわずかに自然発酵させて作られるシンプルなお茶ですが、渋みが少なくさっぱりしています。
黄茶[軽後発酵茶]
悶黄という独自の過程を経て軽く後発酵させ、上品でありながら茶通好みの個性的な味と香りが生まれます。
青茶[半発酵茶]
烏龍茶とも呼ばれており、発酵の程度の違いでさまざまな水色や風合いが引き出されます。香り高く日本では一番親しまれています。
紅茶[完全発酵茶]
紅茶のルーツは中国福建省にあると言われ、世界に誇る銘茶が揃います。
濃くて芳醇な香りが特徴です。
黒茶[後発酵茶]
よく知られる普洱茶もこの仲間です。菌の作用を利用して独自の味、香り、成分が生み出されます。刺激が少なくマイルドな味わいです。